つぶやき 社会保障・税金

第13、14回社会保障審議会のポイントについて

約一月半ぶりに社会保障審議会が開かれましたね。今回の内容は関係者団体からのヒヤリングということで、各団体が何を要望しているかポイントを整理したいと思います。
主なヒヤリング団体と議論のポイントをまとめました。

ヒヤリング団体

  • 全国銀行協会

  • 日本損害保険協会

  • 日本証券業協会

  • 投資信託協会

  • 全国証券取引所協議会

  • 生命保険協会

  • 信託協会

  • 企業年金連絡協議会

ポイント

  • 拠出限度額についてDBとDCの一元管理について

  • DBの掛金が多くDCが拠出不可となる人の対応

  • その他要望

拠出限度額についてDBとDCの一元管理について

現在、企業型DCにおける拠出限度額は、

・DCのみならば5.5万円

・DCに加え「DBも有り」ならば一律2.75万円

の拠出が可能となっています。

 

しかしながら、実際にはDBの積立金額は会社ごと異なっており、DBが有りの企業について一律2.75万円という設定は税制上公平性に欠けている状況となっています。
そこで、DCとDBという企業年金を一つにまとめた枠組みとして、5.5万円の枠を合算管理して使いこなせる制度に変えよう!
ということが現在行われている議論です。

拠出限度額を5.5万円に合算管理する具体的な方法はDBにおける掛金額を一定の計算式に基づいて算出(仮想掛金額という)し、5.5万円からDBの仮想掛金額を引くことでDCの拠出限度額を求める方式です。

企業型DCの拠出限度額(新旧)

(新)新しい企業型DCの拠出限度額=5.5万円-DBの仮想掛金額

(旧)現在の企業型のDCの拠出限度額=DBの掛金に関わらず一律2.75万円

(参考)新しい個人型DCの拠出限度額=5.5万円-DBとDCの拠出額の合算値

これを受けて、各団体からはおおよそ合意できるというものの、DBの仮想掛金額が大きい会社はDCの拠出ができなくなる可能性があり、該当する会社に対して配慮が必要だと主張しています。

とはいえ、私個人的には、これまでに社会保障審議会の資料や発言から退職金額4,000~5,000万円を超すような企業にしか影響がなく、日本全国で100社弱しか該当企業がないことが予想されており、特に配慮もいらないようにも感じています。
(ただ単に、羨ましいため妬んでいるということもありますが。。。笑)

なお、私がこれまで数百社の上場企業を見てきて、総合職の平均退職金が5,000万を超していたのは十数社しか見たことがないで、日本全国でも100社弱程度しか該当しないという厚労省の予想も妥当な水準かとも思います。

DBの掛金が多くDCが拠出不可となる人の対応

前述のDBの掛金が大きくなり、企業型DCの拠出ができなくなるケースでは具体的にどうしたらよいのか?

対応策をまとめると以下のとおりです。

DBを減額するケース

  • DBの減額部分を前払い退職金とする

  • DBの減額部分を退職一時金へ移行する

  • DBの減額部分を企業型DCへ移行する

おそらく該当企業にとってはDBの給付額を減額する口実を法改正によって得ることになるため、DBの給付減額で対応する会社も一定数いるのではないかと思われます。ちなみになぜDBの給付減額を行いたいかというと、会計上、退職給付債務と呼ばれる将来支払うべき負債を企業が抱えることになっているため、企業としてはDBを縮小したいというインセンティブが働きます。

DCを減額するケース

  • DCの減額部分を前払い退職金とする

  • DCの減額部分を退職一時金へ移行する

その他の各団体からの要望を大雑把に記載すると以下の通りです。

DCを減額するケース

  • 仮想掛金額の計算式は複雑にならないようにしてほしい
  • 減額の対応は時間がかかるので経過措置を設けてほしい

  • 仮想掛金額の単位は分かりやすく、千円単位で

  • 拠出限度額の上限撤廃

感想

全体的に各団体、100社弱の超優良企業に対する配慮が見られる内容だと感じました。退職金が4~5千万円もらえる企業は年金業界から見ても大きく業界発展に寄与してきた会社でもあるため、当該企業に支障がでる法改正は業界団体としてコメントしなければならないと思います。

しかし、全体の9割以上の企業に勤めるサラリーマンの方々はより多くの拠出が可能になる法改正のため、是非実現してほしいと思いますね。

今後の議論に注目したいと思います!

では、また。

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