社会保障・税金

遺族年金(国の補償)はどのくらいもらえるの?仕組みを徹底解説!

大切な旦那さんや奥さんが亡くなった時、国から遺族に対し、どのような支援があるかご存知ですか?
残された遺族を想い、生命保険の加入を考える方も多いかと思いますが、私の経験上、国からの支援がどのくらいあるのか把握していないにも関わらず、生命保険の加入を決めている人も多いと感じます。

この記事では、国から遺族がもらえる「お金の種類・金額・条件」について、解説していきます。

遺族がもらえるお金一覧

さて、さっそくですが、国などから遺族がもらえるお金の一覧をまとめましたので、ご覧ください。

一覧

  • 遺族基礎年金
  • 遺族厚生年金
  • 寡婦年金
  • 死亡一時金

このうち、金額が大きいのは、遺族基礎年金と遺族厚生年金の2つで、遺族の生活の基盤を支えるものです。
他2つについては金額の小さい給付金となります。
さて、それぞれの金額や受け取る条件を見ていきましょう。

遺族基礎年金の計算方法と受け取る条件

遺族基礎年金についてまとめると以下の通りです。

 

概要

死亡した者の条件

次のいずれかに当てはまる方が死亡した時です。

国民年金に加入中の人

国民年金に加入していた人で、日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の人

受給資格期間が25年以上ある人

受け取れる人の条件

生計維持関係のあった、次のいずれかであれば受取れます。

子がいる配偶者

※子は18歳到達年度の末日(3月31日)。ただし、障害等級1級・2級に該当する状態にある場合は20歳未満まで。

概算金額

約78万円+子の加算

子の加算2人まで:1人あたり約22万5千円

子の加算3人以降;1人あたり約7万5千円

※年度により、金額は改定率というものがかけられ、若干変動します。

※子の加算は、子のいる配偶者が受取る場合です。

まとめると、遺族基礎年金は「子がいる者が亡くなった時」に、残された遺族に支払われるものと覚えてください。
ざっくりとですが、子1人と妻が遺族の場合は約100万円が、子が18歳までもらえることになります。
なお、「生計維持関係のある」というのは残された遺族が年収850万円以上収入がなければ、生計維持関係の対象に当てはまりますので、多くの遺族が遺族年金を受給できるでしょう。

遺族厚生年金の計算方法と受け取る条件

遺族厚生年金についてまとめると以下の通りです。


 

概要

死亡した者の条件

次のいずれかに当てはまる方が死亡した時です。

厚生年金保険の被保険者

厚生年金保険の被保険者であった者

受け取れる人の条件

生計維持関係のあった、次のいずれかであれば受取れます。

子、孫(18歳到達年度の年度末を経過していない者または20歳未満で障害年金の障害等級1・2級の者)

55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できる。)

※子のない30歳未満の妻は、5年間の有期給付となります。

概算金額

報酬比例の年金額×3/4

ただし、報酬比例の年金額の基礎となる穂保険者期間の月数が300ヶ月に満たない時は300ヶ月として計算する。

なお、報酬比例の年金額は、以下の通りです。

年金額

平均標準報酬月額×7.125/1000×2003年(平成15年)3月までの被保険者期間の月数

平均標準報酬月額×5.481/1000×2003年(平成15年)4月以後の被保険者期間の月数

遺族厚生年金は、遺族基礎年金と違い、「妻」か「子」であれば年金が支払われ、遺族が夫の場合は55歳以上でないと受取ることができないという特徴があります。
また、被保険者期間が短かったとしても、300ヶ月は加入した期間とみなすことも大きな特徴です。

寡婦年金の計算方法と受け取る条件

 

概要

死亡した者の条件

死亡日の前日において第1号被保険者として保険料を納めた期間(免除期間を含む)が10年以上(注)ある夫が亡くなった時です。つまり、自営業やフリーランスの夫が対象です。

受け取れる人の条件

第1号被保険者の夫と10年以上継続して婚姻関係にあり、生計を維持されていた妻に対して60歳から65歳になるまでの間支給されます。

概算金額

夫の第1号被保険者期間だけで計算した老齢基礎年金額の4分の3

概算となりますが、夫の第1号被保険者期間×1.5万円ほどになります。

なお、妻が老齢基礎年金を繰上げ受給する場合は受取れません。
また、死亡一時金と寡婦年金をどちらも受給することもできない点も注意が必要です。

死亡一時金の計算方法と受け取る条件

 

概要

死亡した者の条件

死亡日の前日において第1号被保険者として保険料を納めた月数が36月以上ある方がが、老齢基礎年金・障害基礎年金を受けないまま亡くなった時です。

受け取れる人の条件

亡くなった方と生計を同じくしていた遺族(配偶者、⇒子、⇒父母、⇒孫、⇒祖父母、⇒兄弟姉妹の中で優先順位の高い方)に支給されます。

概算金額

保険料を納めた月数に応じて120,000円~320,000円です。

なお、付加保険料を納めた月数が36月以上ある場合は、8,500円が加算されます

なお、注意点として、死亡一時金を受ける権利の時効は、死亡日の翌日から2年となっています。

フリーランス・自営業の方が死亡した時の金額概算

妻1人・子1人の場合では、子が18歳になるまで凡そ、遺族基礎年金を年100万円※ほど受給できます。

※年齢によっては寡婦年金もしくは死亡一時金の加算が有ります。

つまり、月額でおおよそ10万円弱のお金がもらえることになりますが、これでは生活がままならないのは明らかですね。

数字でみると保険の重要性を感じますね。

サラリーマン・公務員の方が死亡した時の金額概算

先ほど、フリーランス・自営業の夫が亡くなった場合の金額概算を見て、心もとない金額と分かりましたが、サラリーマン・公務員の配偶者はどうでしょうか?見てみましょう。

サラリーマン・公務員の夫が亡くなった場合、前述の100万円ほどの遺族基礎年金に加え、以下の給与の応じた遺族厚生年金が追加で受給できます。

賞与を含めた平均月収

20万円

30万円

40万円

50万円

60万円

遺族厚生年金の見込額

約33万円

49万円

66万円

約82万円

約92万円

※見込額は2003年(平成15年)4月以後の被保険者期間の月数が300ヶ月未満として算出。なお、300ヶ月未満は300ヶ月と見なされます。また平均月収には各種手当(交通費等)も含まれた額で計算されます。

 

仮に平均月収が40万円とすると遺族基礎年金とあわせ、約13万円受給できることになりますが、残された遺族からすると心もとない額かと思われます。

まとめ

最後にポイントをまとめると、以下の通りです。

ポイント

  • 自営業・フリーランスの配偶者(子1人)の場合は月額10万円ほど国から遺族年金が支給
  • サラリーマン・公務員の配偶者(子1人)の場合は月額13万円ほど国から遺族年金が支給
  • 寡婦年金や死亡一時金といった薄い支給もある

     

いずれにしても残された遺族がどの程度生活にお金が必要か話し合ったうえで生命保険等、対応を検討することが望ましいと思います。
この記事を契機に夫婦で話し合ってみてはいかがでしょうか?

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